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コンセントバー(PDU)

PDU選定は厚さが重要:厚さ29mmのメリット

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PDU選定は厚さが重要:厚さ29mmのメリット

データセンターやサーバールームで使われるPDU(Power Distribution Unit)は、ラック内のサーバーやネットワーク機器へ電源を安定供給する重要な装置です。
これまでPDUを選ぶ際の注目点といえば、容量、コンセントの形状、取り付け方向、監視機能などが中心でした。
しかし実際の現場で施工やメンテナンスを行う担当者にとって、意外と見逃せないポイントが「厚さ」です。

ラック構造と実際の設置スペース

一般的なラックは外形幅が600mmで、内部にEIA規格の19インチマウントアングル(幅483mm)が設けられています。
この数字だけ見ると、左右に十分なスペースがありそうですが、実際にはフレームや補強材があるため、マウントアングルとラック内壁の間に使えるスペースは片側30〜40mm程度に限られます。

PDUを0U位置(マウントアングルの外側)に設置する場合、この限られた空間に収める必要があります。
厚みのあるPDUを取り付けると、マウントアングルの取付穴の延長線上にPDU本体が重なることがあり、ラックの内側に張り出すような形になります。
設置自体は可能ですが、この張り出しが後ろ側からの機器の出し入れや、配線作業の妨げになるケースが少なくありません。


厚みがもたらす施工上の課題

PDUがマウントアングルの面より内側に張り出すと、現場ではさまざまな問題が発生します。
  • 配線作業のしづらさ
    ケーブルを通すなど配線作業での手元のスペースが狭まり、結束や取り回しが難しくなります。
    とくにラック背面での作業は、思っている以上に細かい手作業が多く、数センチの差が作業効率に直結します。

  • 機器の出し入れ時の干渉
    ラック背面からサーバーやスイッチを抜き差しする際、PDUが出っ張っていると物理的に干渉してしまうことがあります。
    「入らない」「抜けない」といったトラブルは、設置現場で意外とよく起きます。

  • 冷却効率の低下
    PDUが張り出すことでラック内のエアフローが乱れ、熱がこもりやすくなるケースもあります。
    とくに高密度ラックでは冷却設計に影響を及ぼす可能性があります。

このように、厚みが数ミリ違うだけで、施工性や保守性に影響が出ることがあるのです。


薄型PDUがもたらすメリット

こうした課題を解決するのが、大和電器の厚さ29mmの薄型PDUです。
従来の40〜50mmクラスのPDUに比べて、明確に施工性・設置性が向上します。

  • 設置スペースに余裕が生まれる
     マウントアングルの取付穴の延長線上に重ならず、ラック内側への張り出しがほとんどありません。
     これにより、0Uポジションでも機器やケーブルとの干渉を最小限に抑えられます。

  • 作業効率の向上
     背面での配線や機器交換時に手が入りやすくなり、施工・メンテナンスのストレスが軽減されます。

  • エアフローの確保
     ラック内の空気の流れを妨げにくく、冷却効率を維持しやすい構造になります。

  • 拡張性の向上
     薄型設計によりスペースの自由度が増し、将来的な機器増設にも柔軟に対応できます。

データセンターのような高密度環境では、わずか数ミリの差が運用効率に影響することを、現場のエンジニアほど実感しているでしょう。


選定時に確認すべきポイント

PDUのカタログを見る際は、定格容量やコンセント仕様だけでなく、ぜひ「厚さ」と「取付位置」を確認してみてください。
  • ラックの実際の有効内寸(マウントアングルから支柱までの距離)

  • 0U設置時の干渉リスク

  • 冷却設計や配線ルートとの整合性

  • 将来的な増設・リプレース計画

これらを事前に確認しておくことで、現場でのトラブルや再施工のリスクを大きく減らすことができます。


まとめ

PDUの厚さは一見地味な仕様に思えますが、設置のしやすさ、配線の自由度、ラック設計の柔軟性といった現場の使い勝手に直結する重要な要素です。

厚いPDUでも取り付け自体は可能ですが、マウントアングルの取付穴の延長線上に重なると、施工やメンテナンスに支障が出る場合があります。

その点、大和電器の厚さ29mmの薄型PDUなら、限られたスペースを有効に活用しながら、設置性・作業効率・冷却性をバランスよく確保できます。

データセンターの電源設計を考えるとき、ぜひ「厚さ」に注目してみてください。
わずか数ミリの違いが、日々の運用の快適さと効率を大きく変えるかもしれません。

 


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