ラックマウントユニット(U)を消費しない、 0U PDUとは?

データセンターやサーバールームの効率的な運用において、ラック内のスペースの最適化は重要な課題です。通常、ラックマウントPDUは1Uや2Uのラックユニット(U)を消費しますが、0U PDUであればラックユニットを消費しません。0U PDUはラックユニットを消費せずに電源を供給できるソリューションです。
サーバールームのスペース効率向上、ケーブル管理の簡素化、省エネ対策など、多くのメリットをもたらす0U PDU。本記事では、0U PDUの特徴やメリット、適したデータセンターについて詳しく解説します。
目次
サーバーラックにおける「ラックユニット(U)」とは
サーバーラックの規格では、高さを「ラックユニット(U)」という単位で表します。1Uは約44.45mm(1.75インチ)に相当し、サーバーやネットワーク機器はこの単位を基準に設計されています。※この単位はEIA規格に準拠しており、業界標準です。
例えば、2Uのサーバーなら約88.9mm、4Uなら約177.8mmのスペースを必要とします。
サーバールームでは、限られたラック内のスペースを効率的に活用することが求められます。そのため、ラックマウントPDUなどの周辺機器が占める「U」を削減することは、機器の搭載数を増やし、ラックの効率を向上させる上で非常に重要なポイントです。
ラックマウントPDUとラックユニット(U)のサイズの関係性
PDU(Power Distribution Unit)は、サーバーラック内の機器に電力を分配するための装置です。ラックマウントPDUは、ラック内に1Uや2Uのスペースを占有し、電源供給の機能を担います。
一方、0U PDUはラックの垂直スペースに設置できるため、貴重な水平スペースを使用せずに電力供給が可能です。そのため、省スペース化や配線の整理を目的として、多くのデータセンターで採用が進んでいます。
0U PDUとは?ラックマウントPDUとの違い
0U PDUとは、ラックユニット(U)を消費しない形で設置可能なPDUです。ラックマウントPDUとの主な違いは以下の点にあります。
項目 | 0U PDU | ラックマウントPDU(1U/2U) |
---|---|---|
設置位置 | ラックの側面 | ラックユニットを使用(1U、2Uを占有) |
スペース効率 | 高い(機器搭載数を最大化) | 低い(1U/2Uのスペースを消費) |
ケーブル管理 | 管理しやすい | 乱雑になりやすい |
エアフロー | 妨げにくい(冷却効果を向上) | 一部妨げる可能性あり |
このように、0U PDUはラック内の限られたスペースを最大限活用しながら、よりスマートな電源管理を可能にする点で優れています。
0U PDUのメリット
ラックのスペースを最大限に活用
0U PDUはラックの側面に設置されるため、サーバーやネットワーク機器の搭載スペースを最大化できます。限られたラック内のスペースを有効活用できるため、データセンターの拡張性が向上します。
エアフローを妨げず、冷却効率を向上
ラック内のエアフローは、冷却効率を大きく左右する要素です。ラックマウントPDUは1U/2Uのスペースを占有するため、冷却ファンの通風を妨げる可能性があります。一方、0U PDUはラックの側面に設置できるため、エアフローを阻害せず、機器の温度管理を最適化できます。
ケーブル管理がしやすい
ラックマウントPDUを使用すると、ラック内に電源ケーブルが集中し、配線が乱雑になりやすい傾向があります。0U PDUは縦型の設置が可能なため、ケーブルの整理が容易になり、電源管理の効率が向上します。
0U PDUが適しているデータセンター
0U PDUは、以下の特徴を持つデータセンターにおいて、特にその効果を発揮します。
高密度実装と省スペース化が求められる環境
サーバーの集約率が高いデータセンターや、将来的な拡張を見据えてラック内のスペースを最大限に活用したい場合に最適です。
1U/2UのPDUスペースを削減することで、より多くのサーバーやネットワーク機器を搭載可能にします。
効率的な冷却とエアフロー管理が不可欠な環境
高発熱の機器を多数使用するデータセンターでは、効率的な冷却が不可欠です。 0U PDUはラック側面に設置されるため、ラック内のエアフローを阻害せず、冷却効率を最大化します。
ホットアイルとコールドアイルを明確に分離し、効率的な冷却システムを構築しているデータセンターにも適しています。
ケーブル管理の最適化と運用効率の向上を目指す環境
多数の機器を接続するデータセンターでは、ケーブル管理が煩雑になりがちです。
0U PDUは垂直方向にケーブルを整理できるため、配線が容易になり、メンテナンスやトラブルシューティングの時間を短縮します。
ケーブルの識別や交換作業が容易になることで、運用効率が向上します。
おすすめの0U PDU
0U PDUの導入を検討する際は、電源容量や設置方法、保護機能の有無などを考慮することが重要です。
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まとめ
本記事では、0U PDUの特徴やメリット、適したデータセンターについて詳しく説明しました。
みなさまに最適な製品をお選びいただけると幸いです。
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